進化したお客様のMINI

61年 MK-I 「オースチンセブン」

スピードウエルブルーM/T

2011年4月

車検を迎えたオースチンセブン。OIL漏れがひどく来店。
旧タイプのOILフィルターケースP/Kからであった。カートリッジ式にしましょうかと言うことで作業中。
フィルターヘッドを替えて、今回からVALTAINのOILフィルターが付く。ノーマルパーツは持ち帰り。

S氏のオースチンセブンのメーターであるオリジナルの当時物走行も完走である。
初期物はモーリスがシルバーでオースチンはホワイトであったSW4409/00

リヤクオーターの内張りも初期物は台座にビスで止まっている。これはMKクーパーS等のトランクボードを止めている台座ビスと同じものようだ。

リヤシートもトレイボードと元締めでリヤシートの背もたれがビスで留められている。
全てが当時物、本物のS氏のオースチンセブンです。

車検も終わり納車を待つ。

2010年2月

2010年2月21日
S氏のオースチンセブン入庫である。以前より3rdへのシフトダウンでガリッとくるときがあったが、だいぶひどくなってきたということでの入庫です。このオースチンセブンは1961年式のフルオリジナルであって、ミッションはBタイプの前期物。シンクロも別物でO/Hできない。

そこで知人から譲り受けて使っていなかったE/Gを事前に持ち込んでもらい、先にミッションを切り離しておきました。ラジエターは使えそうです。

というのは、ミッションケースの22G68の品種を持つこのケースは、初期のAタイプギアーBOXで、本来シンクロ交換不可のはずのミッションである59y〜62yの途中までのギアBOXということになる。オリジナルだ。

AタイプギアーBOXの中である。実をいうと、14年ぐらい前にこのオースチンセブンはE/G・T/M・すべてO/Hしたのです。外れないボークリングはドリルでもみ外して、1つぐらいしか手に入らなかった2ndを交換したのを覚えています。

これが当時外したシンクロです。捨てないで取っておいたものです。その時手に入ったのがAタイプ後期のボークリングでした。

比べてみますと形状も違い、当時から使わずに在庫してあったボークリングです。

AタイプギアーBOXのボークリングは3ヶ在庫があります。現物合わせになります。

S氏が今日持ち込んできたミッションケースには、22A145と品番があり、ミッションの中は固着してたりしましたが、バラスとBタイプギアーBOX後期型に間違いありませんでした。

バラして、とりあえず使う備品を取りました。ないと話にならないパーツを優先して、段付きのあるカウンターシャフトが(レイシャフト)22A1731というストレートな完全な丸棒型で、幸い輸入元に1本だけ在庫があり、もらいました。ニードルB/gも小径の方を2つ使います。

メカもミッションケースの洗浄には気合を入れてました。

外したギアー類です。下はデフです。デフのクロスピンは交換です。

シンクロ・レイシャフトB/g等は交換です。

ミッション組み上がりです。

クラッチは初期物です。クランクのフライホイール側とフライホイールが違うため、元のものを生かします。

滅多に見れないAタイプミッションのクラッチです。

E/Gとミッションを合体。

合体しました。前側です。

後側です。

ラージシールを交換し、クラッチを組み込みました。

ミッションケースもBMCエンジングリーンで塗りました。

完成です。アレックも乗ってみましたが、ミッションの入り・ヌケ具合は変なひっかかりもなく、大変良いミッションを組んでありますね。これならS氏も喜んでくれるでしょう。

2009年7月

2009年7月26日
オドメーターが壊れて、スピードメーターをO/Hしました。

2009年4月

2009年4月2日
車検を向えたS氏のオースチンセブン 早いもので、お買い上げいただいてから3年が過ぎる。車庫保管のボディーは常にキレイで、オリジナルのボディーを保っております。

ヘッドをO/Hしてからエンジンの調子はバツグンに良い。「良く回るよ〜。」とS氏。あまり回さないようにタコメーターを付けたのに。

完全に限界にきたステアリングラックを交換することに。京都まで行くとおっしゃるS氏。直線でもふらつくようになっていたので、今回、リビルトラックに交換しました。

外したステアリングラックは捨てずに保管。ご本人がお持ち帰りになると思います。

2008年12月

2008年12月4日
しばらく間があいてしまったが、850オリジナルヘッドのO/Hが終わりました。最小限の面取りのみで仕上げてあります。

オリジナルヘッドです。EXバルブを無鉛仕様に交換し、無鉛シートリングを入れました。スプリング付きのバルブOILシールも使えるように、バルブガイドも8ヶ交換しました。

燃焼室です。バルブサイズもノーマルのままです。インテークのバルブは元のものを使いました。

5ポートの面です。

バルブの研磨・シート合わせ・すり合わせもバッチリです。

ヘッドのスタッドボルトはすべて交換しました。バルブステムシールはSP付きを使います。

2008年12月10日
予約の車が早く終わると、オースチンセブンのヘッド交換及びセーフティーチェックに取り掛かり、エンジンルームは完成です。

プラグコードはアレックオリジナルのMKI〜MKIII

もうボロボロになってしまっていたオリジナルマフラーを外し

マフラーをデットストック物に交換しました。ツインBOXなので、さらに静かになりました。

2008年4月

ロイヤルチェックの予約でしたが、E/Gの力がなくなった感じ。ちょっと違う変な音もするとS氏。1♯の圧縮がないので、とりあえずヘッドを外してみた。

ヘッドを外してブロック。ブロックはなかなか良い。

ヘッドG/Kは抜けてないが、1♯のEXバルブが抜けてしまっていた。

バルブが欠けているのが、よくお分かりでしょう。

2A629 ちょうど同じヘッドがあったので、一度バラして使えそうであれば付けておいて、とりあえず走るようにしておき、オリジナルヘッドを完璧無煙仕様のO/H済に 後日、行えるようにキープ。

ヘッド交換も終わり、調整に入る。

2007年4月

2007年4月7日
車検を向えたオースチンセブン 今回は、ETCの取り付けとタコメーターの取り付けを依頼されました。シンプルで何もないのも良いけれど、回転数は気になるとS氏。さらにスライドガラスはETCが必需品とおっしゃる。「分かる分かる。」

ホワイトのセンターメーターに合わせ、スミスのマグノリア8,000RPM80φを取り付けました。

車検も終わり、ホテキで納車。

2006年10月

2006年10月14日
今回、オーナーチェンジに伴い、46年目の進化を遂げたオースチンセブンのお話です。
納車整備も終わり、名変も完了したオースチンセブン。当時登録の時からいらなかったシートベルトは、今まで誰もこのセブンには付けなかったが、今回買ってくれたS氏、子どもも乗るし、いくらシートベルトのいらない年式だからといっても、一応、付けたいということになり話し合い。みっともないシートベルトは付けたくないという事で、色々と検討した結果

出てきたのがディンキーさん。社長の非売品の棚の所に20年以上置いてあった物。カンガルーのアルミバックル付き 3点シートベルト ベリーウルトラレアー品を、無理やり譲ってもらった物である。S馬氏のお手柄であります。S馬氏は倉庫探しの神様なのだ。

まぁ、なんと美しい肌触り。マグネット付きで、引っ掛けてパチンとマグネットが付くのが、当時のカンガルーの特許だったんですね。社名もカンガルーマグネットリミテッドという。

BMCの純正 カンガルーの箱だけでも見たことがないくらい珍しい。BMCの袋も残っていた。

涙物の取り付け説明書。英国得意のイラスト入り説明書である。

裏面です。

もう一度アップで見て、この美しいアルミのマグネットバックル。シビレます。BMCマーク入り。

早速、取り付け。下からあてがうタイプなので、馬で4輪を上げる。

61y MKI 59yの初期ボディーの次の2代目ボディーである。Bピラーの高い位置にボルト穴があるが、グロメットで埋めてあった。

59yはベルトの穴すらなく、3代目から、今の中間位置であるもう少し下に付く。

グロメットを外すと、ちゃんとネジ山が見えた。たぶん、このセブン誕生から46年目にして初めてグロメットを外したのだろう。アレックにとっては

感激の一瞬である。全ての穴にグロメットが付いていた。

右サイドは簡単取り付け。

中央トンネルには斜めに2つの穴が開いているのが61年ボディーの特徴です。

そう、この金具は2分の1の細目のタップが切ってあって、裏からあてがいボルトで止めるタイプである。まさにこのシートベルトSETは、このセブンの初期ボディー用そのものであった。
軽くシーリングをしてから

トンネル部を止めた。付属は+のビスだったが、ここはこだわらず、2分の1の細目のボルトでガッチリ止めた。

Bピラーも取り付け。ベルトが掛かるようになっていて便利である。

3点ベルトをはめてみた。こんな感じ。シブイねー!これを左右SETで取り付け。

取り付け完了。実にしっくりしている。また、ワンランク上のオ−スチンセブンになりましたね。

おまけ 当時のBMC純正カンガルーの箱です。シビレますね。

2006年3月

アレックで英国より並行輸入して最初のオーナーに納車したのが1994年の2月である。そして、約8年乗ったオーナーから、又戻ってきました。

アレックとも13年のお付き合いのセブンである。
3シンクロ ダイレクトチェンジ

このままでも渋いですし、後々フルO/H・フルレストアしてあげても良いですね。
せっかくのオリジナルなので、出来ればこのまま受け継いでくれて、永く維持してくれる方、いませんか?
E/G・T/Mは、12年前O/Hしたままです。調子は非常に良いですが、3rdのギアー鳴りが出はじめてます。

ウインカーレバーを左右に出すと、先端のグリーンのレンズが点滅するのはMKIだけです。

サイドブレーキの前にある丸いボタンがスターターボタン。I/GキーをONにしてからギューと強く押すとセルが回る。

アンチのスライドキャッチはオリジナル 全ガラス付

ヘッドライトリムもオリジナル 左右付 インナーリム・ヘッドライトもオリジナルです。

Fエンブレムもオリジナル もちろんリヤもオリジナル
グリル・グリルサラウンドもオリジナルでサビ一つ無い。すべてのパーツ1点1点が貴重なものばかりです。

トランクの内装もオリジナル テールASSYもオリジナル ガスCAPはブリタックスのレア物

オリジナルフロアー カーッペットオリジナル 湿り気一つ無い。雨の中を走ってきたのにすごいことである。

フロアーサイドのホックやフロアーのプレートも付いたままです。

シフトレバーの上にあるボタンは、足で踏む。デイマーS/W・ライトのハイビーム/ロービームを切り替える。

下から写してみました。リヤシートの下からスペアータイヤの下です。

フロントのフロアーです。腐りは無しです。

2005年4月

2005年4月19日
オースチンセブンの車検である。英国内でワンオーナー。
オリジナルボディー板金等も一度も行っていないまま、大切にイギリスで保管されていたミニです。
車検、点検は必ずアレックへ持って来てくれるO氏のセブンは、ノントラブルできてますね。

リヤドラム
今回は、リヤもホイールシリンダーのO/Hで済みました。

フロントドラム
フロントもホイールシリンダーO/Hdで完了。抜群に程度が良いです。
ポイント、ローター、コンデンサー、ディスCAPを交換しました。

エンジンルーム
I/Gコイルやゴムホース類はオリジナルのままとはいかないが、ほとんどオリジナルに近いオースチンセブンです。
850ccオリジナルエンジンです。オイルはBPビゴラス・ジャロ。

内装もオリジナル。当時物そのままです。デュオトーンのシートはブルーに、フレッグ柄のDX仕様です。
スタンダードが1色の内装で、スーパーDXはクーパーSと同じ内装が付きました。

実にシンプルで実用的なメーター回り、S/W回り、ヴィンテージの魅力とは古き良き時代の味わいだと思います。

スピードメーターも赤い針の付くスピードメーター当時物のオリジナル。
これが元祖センターメーターの最初のスタイルです。

イグニッションキーはONまで、スターターS/Wはフロアーにあるのがオリジナル(前期物まで)。

ステアリングもオリジナル。オースチンのホーンモチーフが付きます。

リモートのダイレクトT/M、ローはノンシンクロ、完全オリジナルです。

ヘッドライトも700ヘッドランプ、マークは炎のマークのOLD LUCASです。

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