『REMAKE MKII STANCE』

2010年2月28日
キャブスプライト94y最終、ワンオーナー車入庫です。この車両は当時、ほんの数年間、ミニ&バグさんが本国ローバーの生産ラインにおいてドンガラの状態で特別色にオールペイントさせ、またラインに戻して他の新車と同様に生産され、新車として日本に並行輸入された中の1台です。

全部で400台ぐらいだったと思いますが、よみがえったMKIIIというキャッチフレーズで、アイランドブルー・サーフブルー・アーモンドグリーン・タータンレッド・フェスタイエロー・ツイードグレー・スモークグレイ・レーシンググリーン・オールドイングリッシュホワイトと、すべてBMC時代の当時の色でした。

日本ではローバーの新車はインジェクションしかない時代に、本国では生産が続けられていたキャブスプライト1.3がベースとなっておりました。アレックでも、当時20台ぐらい販売させていただいたと思いますが、そのほとんどの方がワンオーナーのまま手放さないという希少車です。ボディー色以外は、内装・メーター・足回りはフルノーマルで、2色テールにMKIIIエンブレムが付く、うれしい新車だったのです。

このアーモンドグリーンをお買い上げいただいたM氏も大変気に入られ、当時、スプライトは黒いドアーH/D・トランクH/DをMKIトランクハンドル・メッキドアーH/Dを交換され

新車納車前に新品センターメーターKit・タコメーターを取り付け。当然クーラーは付けず、オールドミニを満喫しておられた方が多かったですね。
このミニも実走で85,000K/m、再販するならエンジン・ミッションもO/Hしたほうが間違いない。

次は10インチにと思いながらも、バルブ崩壊。その後、幾度となく繰り返される〇〇ショック・〇〇不況で、今まで12インチで乗り続けてこられたのでした。
ラバーコーン(モールトン)・ショックVALTAINは交換済。

当時は、このシリーズをお買いになった方々はフルメッキパーツ装着・MKI仕様・MKII仕様・内装張り替え・シート張り替え・フェンダーミラー・10インチKit・ツインキャブにLCB・RC-40マフラーが定番でした。この年代は元々腐りにくい年式だが、さらに新車でオールペイントしているので、程度の良いミニが多い。このミニも約16年間、屋根の下に保管されていたので鎖は少ないが、エクボやヘコミや小サビもある。そこで、同色でオールペイントして、もう一度新車の頃に戻してあげたくなりました。アーモンドグリーンといえば、MKIIスタンダードクーパーのの極めつけだと思うので、MKIIスタンダードクーパー仕様、しかもルーフは同色のスタンダードサルーンをイメージし、ツートンカラーが当たり前のアーモンドグリーンに対して、かえって新鮮な感じがすると思います。

2010年3月15日
鈑金屋さんに顔を出すと、デコ取り・OVフェンダー穴の穴埋めのやり直し・サビ部分の鈑金・指示通りの穴埋め等が行われていました。
パテが入っているところはすべてペイントするところなので、オールペイントになってしまいます。

今回はMKII仕様ということで、ドアーミラー穴埋め・サイドマーカー穴埋め・トランクの穴埋めが施される。

当時の穴埋めはパテのみで、14年もたつとパテヤセは穴あとがくっきり見えているところもあったので、すべて穴を突っつきテーパーに穴をドリルでもんでハンダですべて穴埋めしました。

2010年4月10日
91yフレームレッドのメイフェアーA/T⇒ティールブルーオールペイントと入れ替えで、アーモンドグリーンが戻ってきました。ガラス類は板止めで、ドアーH/D等はこちらでP/Kを替えながら組みます。トランクはチリ合わせのため、トランクヒンジP/Kを必ず渡して組んできてもらいます。

ルーフ同色、古っぽくて良いでしょう。より丸みが増して見えます。MKIIは、ルーフはOEWではなくスノーベリーホワイトです。

タイヤハウスやステップにもキレイに色が入っています。メカはすぐにエンジン・ミッションのオーバーホールに入ります。仕上げは10インチ・3.5J・内装オールブラック・運転席のみコブラバケットでいこうと思っています。また続きはUPします。

クラッチ3点とミッションO/Hパーツです。右側中央のデフのブロンズワッシャー。これが新品の状態です。シンクロ・セントラルピックUPパイプ・B/G類・P/K SETを用意。

各ギアーシフト類は程度は良いです。元々なんともなかったミッションですから当然です。

デフもギアー類は良い状態ですが、ブロンズワッシャーが

一部ちぎれ伸ばされて変形していました。やはりデフはここが弱点です。

ミッション・デフ組み付け完了。

続いてE/Gに入ります。必要なP/K・OILポンプ・親子サイドのメタル・タイミングチェーン・テンショナー・タペット・ピストンリング・砂抜きプラグ・OILギャラリーメクラ等を用意。

大切なのはピストンのOIL穴のカーボン除去です。

さらにキレイにしていきます。

ヘッドをO/Hに出している間、ロッカーアームを点検。シャフトに段ベリがありました。ロッカーシャフト・プライマリーのスラストワッシャー・ラージシール・タイミングシール・ノーズB/G。ラージシールは1.3i用が一番良いです。タイミングシールはNAK製です。

エンジン組み上がり。

洗浄したブロックに砂抜きプラグ・OILギャラリープラグを持ち込む。OILポンプはロックKITを使用。クランクはバツグンに程度が良いです。

ヘッドが、バルブすり合せ・シート合せ・バルブ研磨・ガイド入れ替え・面研から戻ってきました。

バルブも段カットされております。

ミッション・エンジン合体。クラッチ・タイミングチェーン等が組み合わされ、ステンメッシュのOILモレ対策KITも取り付け万全です。

アロイラジエターにシリコンロアーホースを取り付け。メカニカルポンプはメクラをして、今度はニスモの電磁ポンプを取り付けます。インナージョイントO/H・メクラブタOILモレ処理等は必ず行います。デフシール・セレクターシール等はNAK製を必ず使います。

キャブレターをO/Hし、フロードバルブを左右交換。そうです、ツインキャブですから。

メカニカルポンプのメクラブタ・LCB(タコ足)もNEWを取り付けます。サーキット走行も視野に入れておられる方にも対応のチョイスです。

エアクリーナーも新製品のものを取り付けてみました。小ぶりでキレイなメッシュです。

ホキ類の取り回しも終わり、エンジン始動。30分くらいアイドリングします。静かなエンジンですね。

フルO/Hエンジン・ミッションコンプリート・アロイラジエター・シリコンロアーホース・ウルトラプラグイエローコード・3芯ヒューズBOX・プレートヒューズタイプ

OILモレ対策KIT・セントラルピックUPパイプ・電磁ポンプ 先のことを考え、心を込めて仕上げました。しかし、これで終わりではありません。

続いて足回りに入ります。

ハブB/G O/Hボールジョイント シム調整は必ず行います。

2010年5月
足回りのリフレッシュが終わると、いよいよ仕上げに入ります。10インチディスクブレーキKit・パットはVALTAINを使います。

スチール製3.5Jクーパーホイールです。合法的なOVフェンダーレスを重視します。

10インチディスクKIT 装着完了です。

フロントサスはアレックオリジナルスペシャルビレットA/Jライドにアレックスモールトンロングストロークラバーコーンソフトタイプを組み、さらにVALTAIN TYPE-Lの8段階調整式ショックでお好みのセッティングが可能となります。

リヤサスも同じくVALTIANタイプLショック・スペシャルビレットアジャスタライドで、前後のバランスを配慮したセッティングになっております。マフラーは前オーナーが替えたばかりの新品純正マフラー・バックランプは本物のワイパック トランクタイプと吊り下げ式にしております。

左サスの奥には、MKI〜IIIと同じ位置にニスモの電磁ポンプを取り付けてあります。

足回り・電気系・ブレーキ系、すべての装備が完了したところです。まだまだ続きます。

タイヤが組み上がってきました。145-10でひび割れには特に強いので、このタイヤを選びます。

すべてが正常に機能していることが確認できましたら、いよいよ内装に入ります。今回のテーマはMKIIスタンダードクーパー コブラ仕様です。まずは内張り7点KITです。ドアー内張り・ポケットとも、MKIIのラインを表現したウエルダー加工で仕上げました。タイヤハウスカバー・もう1点はリヤスピーカートレイのボードです。

フロントシートは、ドライバー側・コブラローバックシート スライドレール付き(中古です。)助手席はコブラバケットをイメージして、ノーマルシートリクライニング付きをコブラ仕様に張り替えたシートです。

リヤシートもフロントシートの一体感を出すために、良質なブラックレザーでコブラ仕様の完全張り替えシートです。もうヤバイでしょ!

いよいよ完成です。フォルムをご覧ください。MKIIスタンダードクーパーエンブレム・MKIIトランクハンドル・ライセンスランプ

3.5Jスチールホイール・TEXフェンダーミラー・LUCASサイドマーカー・オレンジガラスパークASSY・オーバーライダー付きバンパー・MKIIクーパーグリル+グリスボタン

センターメーター オールブラックの内装のCDデッキは、リモコン付きのI Pod USB対応

特にバックスタイルが実にシンプルで上品な良い雰囲気が出ていると思いませんか?

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