ローバーミニクーパー 2000yモデルもボディーフルレストアの時代に

No.3

腐っていたスカットルパネルは切り取り、1枚の鈑金からパーツを作ります。

左右とも鈑金が終わったらすぐにサフェーサーを塗っておく。

ルーフアンテナも穴埋め。

マウントで固定したフロントパネルを中心に、左右のフェンダーがスポット熔接されるインナーフェンダーとフェンダーの合わせ目は、シーリングに特殊なボンドでサビを封じスポットで止める。ボンネットも取り付け、すべてのチリ合わせが行われる。

フォグ穴も埋めた97y〜フロントパネルフェンダーは、あえて96yまでのものを取り寄せた。今度はフェンダーアンテナにしますので、ピラーモールの下はすべてサビ取りプライマーを塗りながら下地を作っていく。フロントパネル・フェンダーの内側は、隅々までタータンレッドをペイントしてあります。

チリが合うとボンネットはまた外され

ストライプ類・デカール類オールはがしというオーナー様のご指示ではあるが、実はオールペイントの場合は特に気を使って下地を作らなければならない。

ピラー等のサビは、地肌まで磨きこんである。

ペーパーで研いだだけでは、あとで必ず光線の具合で元のストライプのあとが出てしまう。10年も白いストライプを貼っておくと、紫外線の影響なのか完全に表面に段が付いている。「ここは鈑金と同じでパテを入れないと、あとで必ず出てくる。」と沼田社長がおっしゃる通り。

丁寧にペーパーで研ぎ、完全な面を出す。

ドアークオーターとストライプのあと取りには、特に気を使ってくれている。

ボンネットも同じく、ほとんどパテは残らないぐらいまで研ぎこんで、完全に段差をなくす技である。

各部の鈑金・サビ取り・プライマー処理が進むと、取り付けたばかりの新品フェンダーは完全に剥離をかける。部品の段階の塗装のままでは、その上に塗装してもサビや塗装の浮きが出ることがあるので、ブランズハッチさんではドアースキン・フェンダー・トランク等は必ずハクって鉄板を出してから下地を作るという手間をかけてくれる。

パテの色が白っぽくなっている下は、すべて腐っていたところです。

ストライプのあとの段付きの取り去り・各部の鈑金後の処理も、いよいよ大詰めまできました。

両フェンダー・フロントパネルの交換後の後処理を済ませ下地も入った頃、職人はルーフ回りのサビ取りに入りました。まずはノーマルのシーリングをはがし、新車時の後塗りの白い部分までほじっていくとサビが出ています。シーリングで隠れているサビを取り除きます。

サビが出ているところは、ルーフの雨どいの部分を開いて作業がしやすくすると、隠れている奥のサビまで確認できる。この時点でルーフの雨どい部の外側はサフェーが入っていて、外側を終わらせてから内側のサビを徹底的に取る。

サビ取りは、鉄板の地肌まで出し確実に少しづつ手仕事で行う。ギザギザ見えるのは新車のルーフパネルの熔接のあとです。

部分的に腐っているところは、熔接で修理しながら埋めていく。

サビ取りはルーフの立ち上がりまで地肌を出します。ペーパーで磨いてツルツルにして、サフェーサーを入れるまでの下地作りが大変面倒になるが、良い職人はあえて面倒くさい作業工程を行ってくれている。

隅々までサビを取ると、すべて1回鉄板を出し、下処理を済ませ、限りなく薄いシーリングを施す。

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